イベント参加報告


8月29日〜31日の展示会は無事終了いたしました。
多くの皆様にご来場頂き、誠にありがとうございました。
東京都主催 2012年8月展示会@西新宿イベントコーナー


 8月29〜31日 東京都主催 西新宿駅ふれあい広場展示会  報告


 今回、暑い中ご来場いただきました皆様に厚く御礼申し上げます。
展示会は毎年同時期に開催されていますが、年毎に暑くなっているように思えます。今回は、30日未明に東北で震度5強の地震が発生し、東海トラフの被害想定が発表、31日にはフィリピンでM7.6の地震が発生、津波注意報が発令され、地震に関わる事件の多い3日間でした。都庁通路側のブースでしたので、多くの方にご覧いただけたと思います。



 東北での地震は東日本大震災の余震とされ震度5強。地震の揺れは、震度5強と6弱では強さが全く違います。震度5強では耐震性の低い建物に多少被害が出ますが、一般的に多くの建物は震度6弱以上で全壊などの被害が出始めます。これは阪神大震災後に気象庁が震度階の改定を実施、従来の震度7(400ガル以上)が震度6弱(250〜450ガル)内に入る様に改定されたことで木造が震度6弱で全倒壊することになっています。震度6強は450〜800ガル。3等級の木造も実験では数秒で倒壊しました。建築基準法の耐震基準は震度6弱程度で倒壊・崩壊しないとする安全限界。巨大地震多発期を迎え、耐震補強も地域の予想地震での震度を確認して、その震度に対応する補強が当然必要です。現在は評点1.0程度の一律補強。命を守る安全な補強には最低基準の1.5倍以上が必要です。自分の命を守るのには、他人任せではなく真剣に耐震補強を考え、より補強効果の大きな補強工法を使って補強をすることが重要です。
 南海トラフの被害想定は約32万人以上、従来から発表される被害者数は約1/10と言われますが、今回もそれ程ではないもののやはり少ないように思います。阪神大震災以降続けてきた耐震補強の耐震性では震度6弱以下で大半が倒壊することが東日本大震災で解っています。東北の木造住宅は関東・東海等に比較してしっかり造られた建物です。キラーパルスの発生もなく影響が少ない揺れであったのに震度6弱以下で多くが全壊。一方、今後の予想震度は広い地域で震度7〜6強。現在の基準法は震度6弱の安全限界。56年以降の木造住宅にも耐震性不足が約90%、大半が基準以下の耐震性です。この耐震基準では補強をしても倒壊。責任不在の耐震補強。この状況では家族の生命・財産が守れないことに皆が気づき、1.5倍以上の耐震補強に変える必要があります。被害想定では津波での被害者が7割とされていますが、建物が倒壊すれば津波から逃げることも出来ません。先ず、住まいの耐震補強で安全性の向上が必要なのです。今回の来場者には、建物が古いから弱いと考えられている方が多くおられましたが、建物は現実の耐震性で被害が決まります。新築された建物も必ずしも地震に強いとは決まっていません。ほぼ3等級の実験用の建物が震度6強数秒で倒壊していますし、築後間もない建物でも全壊した建物も多く、建て替えすれば良いと言う事ではありません。基準程度の新築であれば、既存住宅のほうが強い場合もあると言うことです。東日本大震災では倒壊判定の建物が残り、倒壊判定で補強をした木造住宅が全壊して問題になっています。耐震補強は、補強方法を間違うと反対に弱くなる良い例だと思います。木造は強さのバランスが重要なのです。そして、補強後の耐震性の確認、これが最も重要です。補強をして倒壊ということにならないように。
 次回の展示は、9月21日〜23日 日経リフォーム展 ビックサイト です。


・ 2012年1月展示会報告

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