アスベストとは?

アスベスト繊維1本の太さは大体髪の毛の5000分の1程度の細さです。
耐久性、耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性などの特性に非常に優れ安価である為、日本では「奇跡の鉱物」等と珍重され建設資材、電気製品、自動車、家庭用品等様々な用途に広く使用されてきました。
アスベストは繊維の長さから「グレート」と呼ばれる分類がなされており、このグレートの数が小さいほど質の高いアスベストということになっています。
繊維として用いられるのは主としてグレートの小さい1〜4、建材の原料として用いられるのは比較的グレートの大きいアスベストでした。

天然アスベスト 白石綿 青石綿 茶石綿
天然のアスベスト鉱石 クリソタイル(白石綿) クロシドライト(青石綿) アモサイト(茶石綿)


アスベストによる人体への害

アスベスト繊維は数μと極めて細くて軽量のため空中を浮遊しやすく、空中に飛散したアスベスト繊維を肺に吸引するとアスベストが持つ特有の針状結晶によりアスベストが体外から排出されにくく胸膜下などにアスベストが蓄積されて約20〜40年の潜伏期間を経た後に肺がん、中皮腫、アスベスト肺といった病気に高い確率で発症します。その為、アスベストは「静かなる時限爆弾」などと世間から言われて恐れられています。
日本では1970年代以前の高度成長期に建築物の断熱・保熱などを目的にアスベストが大量に消費されていた為、その潜伏期間が丁度終り始める21世紀に入ってからアスベストが原因で発症したと思われる肺がんや中皮腫による死亡者が増加しています。(2040年までにそれらによる死亡者は10万人に上ると予想されています)
又、アスベストが使用されたビルの寿命による建替え時期が本格的に始まり、解体に伴う新たなアスベストによる被害が生まれるのではないかと懸念されています。
更に、ヨーロッパでも同様のアスベストによる被害が多くみられ、2020年までに肺がんや中皮腫などによる死亡者は50万人に上ると推計されています。


急がれるアスベスト対策

アスベスト保有量1000万トンと言われている我国は建材に換算すると4倍の4000万トンを迅速に確実に処理する必要があります。後世に残さない為にも急がれます。
1 1970年代に建設したビルが寿命を迎え、建替えの時期を迎えつつあり廃材に含まれるアスベスト建材で業者が二次被曝しないように適切に処理させる必要があります。
2 現存する飛散型のアスベスト建材に適切な処理をしないと利用者は被爆し続けています。
3 埋立した建材や保管した建材に適切な処理をしないと自然災害により二次被害を起こす危険があります。
4 21世紀に入り1970年代の高度成長期に建設したビル、学校などで被爆したと考えられる世代が約40年といわれる潜伏期間を経て発症すると専門家の間でも警鐘されています。

アスベスト含有建材

区分 主な建材 使用状態などによる飛散性









吹付け材 吹付けアスベスト
  • 損傷、劣化により飛散する恐れがある。
  • 建物の解体時に飛散する。
吹付けロックウール
吹付けバーミキュライト
吹付けパーライト
発泡ケイ酸ソーダ吹付けアスベスト
保温材 アスベスト保温材
  • 通常の使用状態では飛散の恐れが少ない。
  • 建物の解体時に飛散する恐れがある。
珪藻土保温材
ケイ酸カルシウム保温材
パーライト保温材
バーミキュライト保温材
耐火被覆板 耐火被覆板
ケイ酸カルシウム板第2種
断熱材 屋根用折版アスベスト断熱材
煙突アスベスト断熱材










成形板 スレートボード
  • 通常の使用状態では飛散の恐れがない。
  • 破砕すると飛散する恐れがある。
スレート波板
ケイ酸カルシウム板第1種
スラグ石膏板
押出成形セメント板
パルプセメント板
ロックウール吸音天井材
ビニール床材(Pタイル)
住宅屋根用化粧スレート
窯業系サイディング
アスベストセメント円筒


現状のアスベスト処理対策の問題点

第1工程   arrow 第2工程   arrow 第3工程  
 封じ込め  密封運搬  埋設 熱処理 
 松脂や化学物質をアスベストが吹き付けられている場所に噴霧してアスベストの表面を固め、封じ込めます  封じ込めたアスベスト を壁から剥離し、ビニールなどで密封後、最終処分場へ運搬します  地下7mに埋設します  1800〜3000℃の特殊高熱炉で処理します
 arrow down  arrow down   arrow down
 費用発生  費用発生   費用発生
問題点 ・この工程で終了させる  場合結局アスベストが  残ります。
・解体工事を行う場合再度処理が必要で問題の先送りに他なりません。

・運搬中密封性をどのよう に保つかという問題が残 ります。
・この工程まで行う場合費用が三重に発生します。
・埋設の場合埋められる土地が既に満杯でアスベスト は残ったままです。
・熱処理の場合特殊高熱炉が少なく高熱炉自体の建 設には莫大な費用が、又処理費用が上がります。


アスバスターのご紹介

サンテク株式会社が開発したアスベスト処理液 「アスバスター」(特許番号第5010021号)はアスベスト処理工程に伴う諸問題点を解決します。

特徴と有効性

アスベスト処理液「アスバスター」 他社の除去処理方法
メリット  安全な処理でアスベストの飛散無し  現場からのアスベストの完全除去
 処理後に継続して施設の使用可能
 処理後の改修・解体作業は通常の施工が可能
 作業員の安全性確保
 短期間の工事日数
 処理後一般の産業廃棄物として処理可能
デメリット  処理中化学反応によるツンとした臭気あり。
 但し、フッ酸などは出ていない。
 膨大な費用・申請手続きが必要
 周辺住民への説明が必要
 工事が長期間にわたる
 埋立などの後工程が必要

アスバスターの処理効果の検証(1)

「アスバスター」の処理効果を一般財団化学物質評価機構へ依頼し、2つの方法で検証しました。
1 X回析による定性分析

処理前の試料 処理後の試料
クリソタイルが含まれている可能性のある
ブラウンミレライト及び石英を検出
石英しか検出されず処理されたことを検証

2 走査型電子顕微鏡(SEM)による形態観察(写真倍率10,000倍)


処理前 yajirushi 処理後
アスベスト処理前 アスバスター処理後
アスベスト特有の針状結晶形状の
物質クリソタイル(赤矢印)を確認
多数の粒状物質が認められるがアスベスト特有の
針状結晶が認められず処理されたことを検証













    一般財団法人 化学物質評価研究機構 〒112-0004 東京都文京区後楽1-4-25 (03)5804-6131

アスバスターの処理効果の検証(2)

「アスバスター」の処理効果をもうひとつの検査機構である帝人エコ・サイエンス株式会社へ依頼し検証しました。
「アスバスター」はアスベスト繊維の含有量をJISA1481にて決められている0.1%以下(実質0%)にするものでした。
これは国が定めた法定値の基準以下です。


処理前 yajirushi 処理後
アスベスト処理前分析結果 アスバスター処理後分析結果


アスベスト処理工事作業フロー

アスバスター処理工程

アスバスター施工風景
施工風景


アスバスター施工機械
施工機械(専用機)